塗装業では、正直な話、資格は持っていなくても技術的な問題はありません。
ですが、受講料も時間もかかる資格を取ろうとする意識がある職人は、仕事に対する姿勢も信頼できるかも知れません。塗装業を営む代表のほとんどは資格を持っていると思いますが、悪徳の訪問販売業者や意識が高くない代表は持っていない場合もあります。決して安くはない塗装工事を依頼するなら、お客様からみたら意識の高い人の方が安心かも知れませんね。

1級塗装技能士の資格はとても難しい資格と言われており、試験を受けた人の半分しか受からないと言われています。
塗装の仕事を行うのに、1級塗装技能士の資格を持っていなくても問題はないと思います。
しかし、国のお墨付きである資格ですので、向上心を持っていれば資格の取得を検討することは間違いありません。
仕事をより丁寧に、技術的にもより良いものへと考えていくこのような向上心はとても大切なものとも言えます。
一級塗装技能士と県知事許可書
数ある資格や許可書の中でも、最も重要なのは”一級塗装技能士”と”県知事の許可書”です。代表が一級塗装技能士の資格を持っていると、しっかりした塗装店のことが多いように見受けられます。
県知事許可書とは?

信頼できる塗装業者を見極める一つの基準です。
塗装業は特別な資格や許可がなくても開業できるため、知識や経験の浅い業者でも「塗装業者」と名乗ることが可能です。
その一方で、**「建設業許可」**は、国や都道府県が「経営・技術ともに信頼できる業者」として認めた証です。
この許可を取得するには、以下のような条件が求められます。
- 不正行為の恐れがないこと
- 5年以上の経営経験
- 自己資本500万円以上
さらに、許可は5年ごとに更新が必要で、都道府県をまたぐ事業展開には、より厳しい国の審査(大臣許可)もあります。
一般住宅の塗装工事の多くは、1件あたり500万円未満の「軽微な工事」に該当するため、法律上は許可がなくても施工できます。
そのため、経験が浅い業者の参入が増え、価格競争による低品質な施工トラブルが多発しているのが実情です。
もちろん、無許可でも実績豊富な業者は存在しますが、
長く信頼される優良業者ほど自然と許可を取得している傾向にあります。
一級塗装技能士とは?

国が認定した塗装技術者で1級塗装技能士になるためには
資格:現場での塗装作業経験年数7年以上
試験内容:実技試験1日、筆記試験1日(両方共合格の必要あり)
となります。試験の合格率は50%前後。
大体の人は、2回ほど試験を受けることが多いようです。
この資格が無いとダメな職人かというとそうではありません。経験年数も技術も十分な職人さんでも1級塗装技能士の資格を持っていない職人もたくさんいます。この1級塗装技能士の試験、合格率が低く特に筆記試験が日常の塗装作業ではほとんど出てこない内容のものばかりなので、実技は受かっても筆記で落ちる職人さんが非常に多いです。なのでこの資格を持っていない職人=ダメな職人、技術や知識が未熟な職人というわけではありません。
職業訓練指導員とは

一級塗装技能士よりもさらに上の資格という意味を持つのが「塗装指導員」です。各都道府県より交付され、塗装業で15年以上の実務経験、もしくは一級塗装技能士の資格を持っていると受講資格を取得できます。この免許を持っている人は、職業訓練校で技能士などの育成を行う講師となれます。
塗装技能士は、高度な技術を仕事に活かすための資格です。
一方、職業訓練指導員は、資格というより技術を教えるための免許になります。
そんな、塗装の先生とも言える塗装指導員の免許ですが、塗装業は、資格や免許がなくても仕事として工事を請け、作業をすることができるため、職人としては資格を取得する具体的なメリットはあまりありません。それでも取得しようとする背景には、仕事に対して、より責任感を持ってあたるという使命的な背景から取得する職人が多いといわれています。
もちろん、外壁塗装工事を依頼する側からすれば、一級塗装技能士の技術を持ち合わせ、豊富な実務経験を持ち、さらには仕事に対しての責任感も高いということは、業者選びの大きな判断材料になるでしょう。一級塗装技能士と比べても、さらに保有者の数が少ないため、一般的には知られていない塗装指導員という言葉ですが、一級塗装技能士よりも上級の資格として認識されることが多いでしょう。
施工管理技士とは

建築施工管理技士は、国土交通大臣が認定する国家資格です。
建築施工管理技士は、一級と二級に分かれており、一級を取得すると、特定建設業の「監理技術者」として認められ、二級を取得すると「主任技術者」になる事が認められています。

管理技術者が必要とされる現場と、主任技術者が必要とされる現場は、工事の請負金額によって分けられています。下請けに発注する工事の請負金額の合計が4,000万円以上の場合、もしくは、建築一式工事で6,000万円以上の場合は、監理技術者が必要とされており、その他の工事では主任技術者が必要となります。つまり、請負金額の合計が4,000万円以上になる工事を下請に出す場合は、一級施工管理技士が必要となり、その他の場合は二級施工管理技士が必要になります。また、企業が建設業の許可を維持するためには、建築施工管理技士の資格者が在籍していることが要件となっており、建設業界では常に求められている資格試験であると言えるでしょう。

まとめ
一級塗装技能士でなくても、腕の良い職人は沢山おります。職人の資質が必ずしも資格に表れているとは言えません。ただ、それではネットでどのようにして業者を探せば良いか分からないですよね。
私たちも、これらの資格を単純に技術のレベルを測るものとは考えておりません。
どちらかと言えば、資格取得はスタッフの仕事への姿勢と努力、プロ意識の現れであり、同時にお客様に安心感を届けるものと考えております。
たとえば、 一級塗装技能士の資格を取るためには7年の実務に加え、学科、実技が必要です。
合格率は50〜60%と決して簡単ではなく、どんなに腕のよい職人さんでもきちんと勉強や練習などの対策をして臨まなければ受かりません。
ですから、仕事をしながらこの資格にチャレンジしようと思うだけでも、向上心があって仕事に対して真摯に向き合う人間だとわかります。
そう考えると、上記のような資格取得を目指そうとする職人は、合格までにかけるお金や、その困難なプロセスを考えた場合、少なくとも合格基準以上の技術・知識・情熱を持っているとは言えるはずです。
ですので、ネット上で良い塗装業者を見つける際に、この一級塗装技能士の資格が目安となるでしょう。
まずは、一級塗装技能士が在籍している業者を探します。できれば、社長や代表者が一級塗装技能士だとさらに安心と言えるでしょう。
塗装業は開業するのに特別な資格や許可は必要ないので、知識や技術がなくても「塗装業者です」と業者が名乗ってしまえば、営業することができてしまいます。
必ずしも資格がないから知識や技術力がない業者というわけではありませんが、業者が保有している資格についての内容や難易度を知っていることで、信頼できる業者か判断する目安にすることができます。
横須賀市、横浜市、三浦市、逗子市、葉山町周辺の方でお住まいの事でお困りの事がありましたら、社長が職業訓練指導員であり一級施工管理技士の昌栄にお気軽にお問い合わせください。