「まとまったお金がない」「経済的に余裕がない」という理由で、外壁塗装を諦める方、悩んでおられる方は多いのではないでしょうか?
塗装は築8年位から徐々に色褪せや劣化症状が発生し、年月と共に徐々に劣化症状は進行してきます。そして10年程度経つと塗り替えの時期になり、費用の問題が出てきてしまいます。
結論からお伝えすると、まとまったお金がなくても外壁塗装は可能です。外壁塗装のお金がない場合、火災保険を利用する、ローンを活用する、市区町村の助成金をもらう、相見積もりで安い業者を探すなどの方法があります。一方、外壁塗装の資金がないからと言って、やってはいけない事もあります。本記事では、外壁塗装のお金がない場合に活用できる方法とNGな対処法をご紹介いたします。
火災保険が適用できるかを確認する
結論からお伝えすると、外壁塗装が必要な時期に、お住まいのメンテナンスをする目的のみでは火災保険は適用されません(経年劣化での外壁塗装には適用できません)。
一方で、風災(台風)、雪害(豪雪)、豪雨などの自然災害で外壁や屋根の破損がある場合は、火災保険を適用して外壁塗装を行える可能性があります。
実際に火災保険が適用される多くのケースは、台風や強風による風災が多いようです。
▼台風による被害で火災保険が適応された例
・台風時の強風により飛んできた飛来物で外壁にヒビが入って割れてしまったため、外壁の補修と塗装をまとめて行いたい。
・台風時の強風で、屋根瓦が飛ばされて雨漏りが発生した為雨漏り補修と同時に外壁屋根塗装も行いたい。
・豪雨の影響で床上浸水などが発生し、放置したら外壁が腐食する危険が高い。
災害以外にも、人的な被害による屋根や外壁の破損等にも火災保険が適用されるケースもあります。
「車がぶつかって外壁が破損した」「外壁に落書きされた」など そんな時は、業者による無料点検などを利用するといいですね。
外壁塗装に火災保険が適用できる条件は以下の4つが挙げられます。
①火災保険に加入している
②被災から3年以内に申請を行うこと
火災保険が適用できるのは、被災してから3年以内の補修工事についてのみです。(保険法第95条(消滅時効))
なお、自費で既に工事を行ってしまっていても、3年以内であれば工事の請求書をもとに保険金を申請することができます。
③損害の補修にかかる費用が火災保険の免責金額を超えること
火災保険には、免責金額といって、「この金額以下の補修は自己負担で直してください」という基準になる金額があります。
この免責金額を下回った補修工事の場合、火災保険は適用されないので注意しましょう。
④外壁/屋根の破損が災害によるものであること
ここでいう自然災害とは、風災(台風)/雪害(豪雪)/豪雨などです。
水害(洪水・高潮など)や窃盗、騒擾、地震は、プランによっては補償の対象外なので、注意が必要です!
地震のリスクまでカバーしたければ、地震保険に加入することをおすすめします。
火災保険とは、火災や風災、水災、落雷などによって損害が発生した際に一定額を補償してくれる保険になりますが『苔やサビがある屋根』『雨樋のチョーキング現象、サビついた板金』『外壁へのひび割れが見られる』などの症状(風災として)でも火災保険が適用された例も中にはあります。
火災保険の対象になるかどうかの判断は、保険会社の損害鑑定人による調査によって決定されます。
外壁塗装に火災保険が利用できるか迷われたらまず、ご契約されている保険会社に確認してください。
リフォームローンを活用する
支払いの不安や、貯金が少ないため外壁塗装の支払いができそうにない場合は、ローンを受けて費用を用意する方法があります。ご自身で組むか、施工業者の提携ローンを使って組むことで利用できます。最大のメリットは、月々の出費を抑えられる点です。
上限額が1,000~2,000万円、金利1.5%~ほどでローンを組めます。返済期間も10~20年と選べるので、月々の支払いを数千円に抑えることもできます。ローンと聞くと抵抗がある方もおられるかもですが外壁の劣化が酷くなるとローンの返済額、金利よりもお金が掛かってきてしまいます。支払い総額は現金払いよりも高くなりますが、住宅ローンとの借り換えで利率の変化や、住宅ローン減税制度を利用して、お家に関わる支払い自体が抑えられることもあります。
審査や書類の手続きに手間取るかもしれませんが、トータルで見てお得な場合は頑張って手続きをしてみましょう。
あと2、3年、お金が溜まってから外壁塗装をしようと思ったら、劣化がどんどん進んでいき、余計に補修費が掛かってしまったという事が起こってくるかもしれません。借入金である以上は金利がかかってくるので、総額の支払い額は一括で支払いした場合よりも高くなるものの、先延ばしにせずすぐに修繕をすることができます。
その結果、劣化が広がらないうちに直すことができるので、トータルで見ると安く済む場合も多いです。
メリット
- 手元にお金がなくても工事を実施できる
- 月々の支払い金額が支払い金額が決まっているので管理しやすい
- なかには無担保で利用できるローンも
注意点
- 金利の分だけ支払い総額は高くなる
- 住宅ローンと比べると返済期間が短く、利用限度額が低い
リフォームローンを利用する場合は、お住まいの住宅ローンを組んでいる銀行や外壁塗装を依頼する業者にご相談してみてください。
国や市町村の助成金・補助金を活用する
市区町村によっては、住民が持ち家の外壁塗装などを行う場合に、費用の一部を補助・助成する制度を設けているところがあります。住んでいる地域によって適用される条件が違ったり、外壁塗装が対象外になっているケースもあるので、必ずお住まいの市町村のホームページなどで詳細を確認してください。
対象となる工事によって金額は異なるものの、5~10万円ほどが一般的です。
相見積もりをとって金額を比較する
まともな業者であれば見積もり時点で適正価格になっているので、理由なく数十万円も安い場合は裏の事情があります。ちなみに値引きを提案されたとしても、総費用の10%が限度になります。費用相場よりも明らかに安価な場合、別業者での塗装を検討しましょう。
地元の塗装店を利用する
塗装専門店の強みはなんといっても、専門的な知識と豊富な施工実績です。施工や商品に関しての知識が高いので、工法や塗料のプランもお客様一人一人に沿った提案ができます。価格面でも、中間業者を通していないので余計な経費・マージンがかからず比較的安価に施工する事ができます。地域に密着した店舗では、お客様との距離が近く何かあった場合でもスピーディーに対応する事ができます。そして、信頼性や地域の評判などを重要視していますので、安心して相談する事ができます。
ライフプランに合った塗料の種類を考える
安い塗料や格安の塗装の方法を取ると、次回の塗り替え期間が短くなり、却って高額になってしまいます。またお住まいに住み継がれる予定がないのに、高額なグレードの高い塗料を使う必要もありません。
お客様のライフプランに合った塗料を選ぶことが、長い目で見てコストカットに繋がります。
足場を必要とする工事はまとめて行う
例えば外壁塗装をしたら、屋根塗装も併せて行ってみてはいかがでしょうか。ほとんどの屋根工事では足場が必要になります。足場を掛けた際には、足場が必要な工事はまとめて行うことで、結果的にコストカットになります。工事を2回に分けると、足場も2回架設しなければなりません。その工事をまとめてしまえば足場代が1回分、約15~20万円お得になるわけです。「以前の集中豪雨の時に雨樋が溢れそうになっていたから容量の大きいものに変えたい」なんて方は雨樋交換をセットにしてもいいかもしれません。「軒天が傷んできた」と感じている方は軒天の張替えもお薦めです。
「工事をまとめて行いたいけど、どれを組み合わせたらベストなのか分からない」という方もいると思います。そんな方はぜひご相談ください。 私共がプロの視点でお住まいのために必要な工事を厳選します。
外壁塗装でまとまったお金がない場合に、やってはいけない事
格安の業者で外壁塗装をする
外壁塗装には、施工の品質を落とさない為に絶対に必要な工程があります。
・足場
・高圧洗浄
・養生作業
・施工費
・塗料代
上記に記載した工程は本来削る事はできません。その為、外壁塗装にはそれなりに高額な費用がかかるのです。
できるだけ安く済ませたい、という心理に付け込んだ悪徳な業者に引っかからない為にも、外壁塗装の相場や他社の見積もりに比べて極端に安い価格を提示された場合は注意してください。
施工品質を下げるような手抜き工事や、必要な工程を省いた施工をされる可能性があります。
価格だけではなく、施工内容や使用塗料、保証内容や保証期間なども含めて比較し信頼できる業者を選ぶ事が大切です。
グレードの低い塗料で塗装をする
塗装業者の中には、業者が独自に開発した塗料(オリジナル塗料)をすすめてくる業者もあります。オリジナル塗料とは、塗料製造業者から安い塗料の権利を購入し、缶のラベルを貼り替えたり独自に調合したりして販売している塗料です。
このようなオリジナル塗料は、成分も明確ではなく安全性や耐久性などの信頼性も不明です。原価の安い塗料を高い金額で見積もっている可能性もあります。塗料の性能や耐久性などでの見積もり金額の比較もできなくなります。オリジナル塗料が全て危険とは一概には言えませんが、価格が安くてお得だからと安易に選択しないのが賢明です。
国内には「関西ペイント」「日本ペイント」「エスケー化研」などの大手塗料メーカーが多数あります。
塗料を選ぶ際は、どこのメーカーのなんという塗料を使用するかという点に注意し、信頼できるものを選ぶようにしてください。
外壁塗装をせずに劣化を放置する
外壁の劣化症状はお金がないからといって、待ってはくれません。年数が経つにつれて劣化が進み、室内まで被害が出てしまいます。そして補修費がかかり、余計に費用が高くなってしまうでしょう。
塗装をするタイミングはチョーキングが起きた時がベストです。これは外壁を触ると白い粉がつく状態(塗装の効果が切れたため)のことです。チョーキングが起きる=外壁の劣化が進んでいると覚えておいてください。
塗装をせずに放置していると、次の順に劣化が進行します。
- 外壁の色があせる
- 剥がれやひび割れが起きる
- 外壁の下地が傷んでくる
- 住宅の部材が腐食する
- 室内の壁も劣化してくる
外壁の劣化が進むと塗装では対応できないため、補修や張り替えが必須です。塗装費用の2倍くらいの修繕費がかかります。塗装の費用は高いですが、放置するとそれ以上にコストが掛かるので、早めに塗装をした方が費用を抑える事が出来ます。
DIYで外壁塗装をする
業者に依頼して外壁塗装をすると数十万円かかるので、お金がないときにDIYで塗装したい気持ちはわかります。
しかし結論から申し上げると、外壁の補修や塗装をご自身で行う事はおすすめできません。建物の耐久性を維持する外壁塗装には、専門的な知識と技術が必要だからです。
そして、広い範囲での作業や高所での作業を伴うため、家庭用の梯子などを使用する場合は転落してしまうなどのリスクがあり大変危険です。また、塗料や溶剤などに含まれる成分には、取り扱いに注意が必要な物も多くあります。道具や塗料をそろえるのは簡単ですが、見た目はもちろん、プロでないと塗料の性能を生かすことはできないでしょう。塗料の性能を最大限に生かすには次の3つが必要です。
- 塗料の知識
- 適切な下地処理
- 乾燥時間
- (補修作業)
塗装が終わるまで毎日作業出来れば良いのですが、多くの方は休日しか使えません。ですので上記の事を、プロでない方が限られた時間で守るのは厳しいでしょう。外壁塗装を1、2カ月もかけて仕上げるのは、塗料にとってもよくありません。乾燥時間が長すぎても剥がれや密着不良の原因になるからです。せっかく仕上げても数年で剥がれる等、労力が無駄になってしまいます。そして、結局業者にやり直してもらう等で費用がかさんでしまいます。
まとめ
外壁塗装の費用を今は出せないと思っても、外壁の劣化はどんどん進んでいきます。そうなると、塗装だけではメンテナンス出来ない事態になり、費用が更に掛かります。
火災保険を利用する、ローンを活用する、市区町村の助成金をもらう、相見積もりで安い業者を探すの4つの方法により、数万円~数十万円程度の金額を節約できる可能性があります。
適切な費用と時期で外壁塗装をする事が、お住まいの生涯メンテナンスコストをぐっと抑える方法です。
現在のお住まいの外壁塗装がどれくらいの費用が掛かるのか知りたい場合は、現地調査無料の昌栄にお気軽にお問い合わせください。